企業が成長し事業拡大を果たしていく中で、重要度が高まるバックオフィス業務の一つが法務です。
企業法務において契約書の管理は非常に重要なポイントであり、その運用体制を見直すことで業務の効率化とリスク削減を図ることができます。
とはいえ、企業法務の実態については現場をイメージしづらいという人も多いでしょう。
今回は、企業の法務部が果たす基本的な業務内容と合わせて、企業を円滑にするための契約書管理の要点を解説します。
企業法務の役割とは:事業拡大のフェーズで増す法務の重要性
企業法務とは、企業が事業を進めていくうえで必要な法律に関わる取り組み全般を指します。
具体的には
- 新規事業を展開する際に法に抵触しないような組み立てを行う
- 顧客や取引先との紛争を避けるための法律的な対策を事前に打つ
- 実際に訴訟などが生じた際に紛争解決に向けてアクションを起こす
といった業務内容となります。
特に2と3において、契約書管理は企業のリスクヘッジとして外せないポイントであると言えるでしょう。
極めて規模が小さなスタートアップでは法務を重視していない企業もありますが、社員の雇用が拡大したり、支店が増えたりといった事業拡大のタイミングでその重要性を再認識するケースが多く見られます。
事業拡大のフェーズで企業法務の見直しが必要となる理由
企業が積極的に事業拡大を行う段階では、社内の関係者数や顧客・取引先の数が一気に増えるため、バックオフィスの業務全般が煩雑になりがちです。もちろん法務部門も例外ではありません。
たとえば企業法務で取り扱う契約書の種類や枚数が増えていくことにより、次のようなトラブルが起こりやすくなります。
- 顧客からの問い合わせなどで。必要な契約書を探すのに時間や手間がかかる
- 契約書の原本がどこにあるのか、いつ廃棄してよいものなのか、管理が追い付かなくなる
- 複数部署で同一の相手方と契約書を締結してしまうといった重複契約が起きやすくなる
これらの問題を放置しておくと、どんどん契約書管理が手に負えなくなり、最悪の場合、顧客からの信頼を失って取引の中断や訴訟・損害賠償などにつながることもありえます。
そのため、事業拡大のように攻めの経営を行っているときほど、万が一のリスクに備えた守りの法務が重要だといえるでしょう。
守りの法務と契約書の原本管理
訴訟などに対するリスクヘッジを行う守りの法務では、契約書の原本を安全に、かつ使いやすい状態で管理する方法が問われます。
最近では電子契約書で契約を締結する事例も増えていますが、紙の契約書を完全になくすこともできないため、電子と紙の契約書原本をそれぞれ適切に管理しなくてはなりません。
電子契約書であれば、サーバーやクラウド上で保管しておくことができますが、紙の契約書であれば次の2種類の保管方法が一般的です。
- 鍵付きキャビネットなどで社内保管
- 専門業者に委託し、業者の倉庫で保管
契約書の枚数は毎年増えていくため、管理に必要なスペースの確保や賃料、法務担当者にかかる手間を考えると、契約書の自社管理は想定以上のコストがかかります。
そのため最初は自社内で原本管理をしている企業でも、規模が拡大するにつれて、専門業者に頼む方がコストパフォーマンスに優れていると判断される傾向にあるようです。
専門業者に頼む場合は、紙と電子契約を合わせて
- 使いたいときにすぐに検索して必要な契約書を取り出すことができるか
- 契約書の内容照会だけではなく、原本が必要な際にすぐ取り寄せられるか
- 法律の所定期間が過ぎたら、契約書を適切に廃棄できるか
といった項目をきちんと満たしているかを確認の上、自社の現場運用に合った運用を行ってくれる業者を選ぶことをおすすめします。
私どもSRIは、機密文書の管理に特化した専門会社として、様々な業種・業態の企業様に契約書管理のソリューションもご提案して参りました。
SRIの強みは、契約書の原本を単に倉庫で保管するというだけではなく、書類のファイリング代行から必要な契約書の検索・電送サービス、文書の機密抹消などを組み合わせて、現場に即した方法をご提案できること。
お客様の今後の事業展開を踏まえ、導入後も契約書管理を手間なく継続できるようにトータルサポートをご提供しておりますので、多くのお客様から非常に高く評価頂いております。
ホームページでは様々な導入事例をご紹介しておりますが
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